10.28(月)最高気温17度 雨のち曇り
祖母に「お父さんとお母さんは今日も泊ってくるの」と昼ごはんの時に聞かれる。「ううん、今日に帰ってくるよ。夜ご飯はいないけれど」と言ったら「昨日音がしたような気がしたけれど」と返って来た。「それはね、わたしの音だと思うわ」と返す。毎日この調子だと母がまいってしまう。そのことがとにかく心配になった。お昼過ぎに父と母が帰宅したので「どうだった?」と聞いて写真を見せてもらう。美術館にも行ったし、お湯も良かった。ご飯はあんまりだったとのこと。「ねえねえ、原美術館どうだった?庭がよかったでしょ」と言ったら「よかったよ」とそこで食べたサンドイッチ、美術品の写真を見せてくれた。「窓に映る自分を撮る母」の写真をも見せてもらい、思わず笑う。私もよくそれやるから。
10.29(火)最高気温17度 曇りのち雨(東京)
東京に戻る日。朝ごはんに卵焼きを食べた。作ってもらったそれと、昨夜のエビフライ、たらこのおにぎりをお弁当にしてもらった。
生理3日目だからか、あまり寝れなかったからか、とにかくボーっとして新幹線の中でもドラマをぼんやりと観た。東京に戻った後も、とにかくボーっとしていた。雨の中図書館に本を返しに行って、帰りに八百屋に寄った。冷蔵庫の中を空っぽにして出かけたので中に何もない。今日の分はエビフライとおにぎりでなんとかなるけれど。
今朝、母に「私が子供の頃トイレに行けなくて、一緒に行ってもらったときのこと覚えてる?ほら、映画に出てくるチャッキーが怖くて。お姉ちゃんにトイレに一緒に行くよう頼んだのに断られて泣いてたら、お母さんが来てくれたの」と話したら「ああ!なんか覚えてる。だってあの映画、大人でも怖かったもん」と笑われた。トイレに行けないということはないけれど、1人だとトイレが怖かった夜のことを今でもたまに思い出す。あの時の恩は忘れないよ。と思いながらひんやりと眠る。
10.30(水)最高気温22度 雨のち晴れ
早起きして映画『トラップ』を観に行く。予告の時点で出オチ感があるけれど、一応ネタバレに配慮して。「犯人は誰だ」という話から「犯人はどうやってここを脱出するか」に変えた新作はシャマランの自己愛がとにかく炸裂。それにしてもコンサートなのに、あんなに出たり入ったりして、隣の席の人とはトラブルにならないの?嫌な顔ひとつされず、みなさんとても寛大なんですね。主演のジョシュ・ハートネットの「隠し事をしている」顔の演技がうますぎて笑ってしまった。
図書館で本を返して、また本を借りてさっさと帰宅。なんか野菜が足りないような気がするけれど、いつものトマトのナムルを作って、餃子を食べた。イマイチ作る気が起きない。少し前まで実家のご飯は野菜も沢山だったし、豪華だったけれど、今回の帰省の時は質素なものだった。弟が家を出て、高齢者だけになったというのはそういうことなんだろう。祖母は相変わらずもりもり食べていたけれど、父と祖父は食べる量が減っていた。
洗濯物を外に干し、仕事をして、夕方散歩に行く。お気に入りのパン屋へ行く途中、なんか体が重いのは単に太ったからなのではないかと気づいて、パンを食べている場合ではないのではとハッとする。太ってないのに、痩せ信仰から未だに抜けれていなくてしょんぼりして、家に帰った。
10.31(木)最高気温21度 晴れ
ハロウィンの思い出とか全くないな。過去にハロウィンの時渋谷にいて、人混みで気持ち悪くなったくらいな気がする。若者と外国人に呼びかけた渋谷区長はアホとしか言いようがないけれど、渋谷に行く人の気持ちも分からない。文化を育てる度量が無いのは憂うべきだけれど、映画好きからしてみると、小津とか黒澤明が奇跡的な人で、そういう時代があったことだけでいいのかもとさえ思ってしまう。悲観的かな。仕方ない。昨日からなんか調子悪いもん。
実家に帰省したことと関係あるのかどうか分からない。急に朝晩冷え始めたからか、肩こりがすごい。肩まわしをしたりしたけれど、いっこうに改善されない。食欲もあんまりな気がする。
自分の価値を信じられなくても、生きていることしかできないのだろうかとか、そういうことを考えてしまって本当に冷えというものは恐ろしい。夕方になると、少し頭も痛くなってきたのでハーブオイルをポーチから出してこめかみに塗った。きもちマシになる気がする。今日は新しいいい香りの石鹸を使うことに決めた。
11.1(金)最高気温22度 くもりのち雨
今日はワンワンワンの日らしい。犬のイラストがTLにたくさん流れているSNSを見ながら出かける支度。今日も引き続き体調があまりよくないが、映画を観に行けば良くなるんじゃない?
『ノーヴィス』はずっと画面が暗く、重苦しい作品だった。大学のボート部が舞台なのだけれど、体を鍛えること、自分を酷使することに依存していく1人の女性の物語。『がんばっていきまっしょい』の実写映画だけ観たことがあるけれど、当然ながら全く違う。ボートを漕ぐには強靭な下半身が必要で、部活の後にもジムで鍛え、朝も早朝に起きて自主練。そういう世界は当然ながらマッチョで年功序列の世界で、移動のバスに乗る時さえ、当然後ろ。手には血豆ができ、豆を潰して消毒する。
『ソーシャル・ネットワーク』でザッカーバーグの親友、エドゥアルドがボート部だったような気がするけれど、どうだったっけ。霧の中で漕いでいるあの場面だけ覚えてるけれど。とにかく『ノーヴィス』も薄暗い映画で、映画館に行くたび、アニメ映画版『がんばっていきまっしょい』の予告を見せられ辟易していた自分には響いた。国として持っている「女性の役割」を見せられたと感じて、ダメージがでかい。『がんばっていきまっしょい』の世界では、服がボートに挟まったり、速いタイムを出すために尿意を我慢して失禁したり、血豆を切ったりしないのだろう。恋をして、みんなで楽しく健気に頑張る世界しか実写映画には無かったような気がする。『ノーヴィス』は自傷行為の場面が思いのほか長く、自分を追い込んでいく主人公が観ていて辛いのだけれど、間違いなく「今」の作品だった。
11.2(土)最高気温16度 雨
1日雨ということでやる気が出ない。朝ごはんに昨日買ったコーンブレッドを食べた。プチプチの食感が食べていて楽しい。『17歳の処方箋』を朝のもろもろをしながら観終える。エリートの家庭で育ち、厳しい母親に兄と比べられ「落伍者」と評されイグビーが主人公。サリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』と似た雰囲気を漂わせる作品で、楽しめた。エリート思考により、重圧に勝てず、鬱になってしまった家族の話とも読める。父親もメンタルヘルスの問題を抱えて働かないし、母親もスパルタ。こういう「厳しくする教育」の話を観たり読んだりすると、「なぜクラシックピアノ教室は廃れていったのか」という新書のタイトルが脳内に浮かぶ。もちろんそんな新書は出てないです。
用があって外へ。小雨が降っているのに、小さい折り畳み傘で不安だったけれど、雨が大きく降る前に帰宅できてホッとする。途中でおいしそうなお店も見つけたので今度行ってみよう。
11.3(祝日)最高気温22度 晴れ
朝一で洗濯をして干した。黒いシャツに石鹸かすが付いて放物線が描かれており、クエン酸を溶かしたお湯ですすぎをやり直す。ようやく落ちた頃にはまた疲れていた。明日はピクニック、それ用の紙皿を買いに行く用事がある。あと、昨年大好評だった、ヘタを取って洗っただけのミニトマトを持って行く用に買おう。
ついでに散歩もしようと遠くへ。家を出た時には長袖1枚ではさすがに寒く、綿だけれど少し厚手のカーディガンを着てきた。でもすこし暑いな。昨日からイタリアンが食べたくて、目星をつけていたお店があったけれど、道中にあったお蕎麦屋さんに思わず入った。カウンターとテーブル席があって、テーブルの方では七五三帰りっぽい家族連れが。カーディガンを脱いでリュックに入れた。冷たいお蕎麦を頼むつもりが、メニューを見て頼んだのはカレー蕎麦。これがすごく美味しかった。具は葱のみで、スパイスの風味もするけれど、すこしねっとりした甘いカレー。麺が細くてすべすべで、とてもよい。あまりにもするする胃に吸い込んだそれを、大盛にすればよかったなと後悔しながら店を出た。近くのパン屋でパンを2つ買った。おやつにすることに決めて、リュックに入れて、気持ちのいい外を歩いていく。日焼け止めを手の甲までちゃんと塗ればよかったと反省しながら。