2024.11.4(振替休日 月)最高気温22度 晴れ
気持ちのいい天気。洗濯をしてピクニックの支度。1年ぶりにレジャーシートの出番となった。このシートを買ったときには「もっと頻繁にピクニックをするんだ」と決めていたのに、なんだかんだ1年ぶり。昨日洗ったミニトマト、除菌シート、お茶をリュックに詰める。みんなに配るお菓子も忘れずに。
渋谷駅で色々買い込んだ。餃子といなり寿司。餅入りのいなりがあって、珍しいし、みんなで食べるのにいいかもと思いそれも買った。移動して、明治神宮横の原宿駅西口でピクニックシートを抱えて佇んでいたら、みんなやってきた。
場所は代々木公園。どこにしようと話しながら、思ったより入り口近くでピクニック開始。お湯を入れてきたポットにあははと笑う。昨年も入れてきた人がいたから、お湯と紙コップはピクニックではよくあるおもてなしアイテムなのかもしれない。ヨガをやっていた人の集合写真を頼まれたり、外苑前のイチョウ並木を探しに来た人にインスタを見せられながら「これは、ここじゃないです」と言ったり、色んなことをクロスしながら持ち寄りのブルーベリーケーキ、かるかん、サンドイッチ、とか沢山食べた。日差しが思いのほかきつくて、シートは一度動かした。影は動く。
ドッグランでどういう犬が好きかとか話しながら、犬の世界を見せてもらう。人気の犬はいっぱいお尻を嗅がれている。追いかけられたりもしている。普段街で行儀よく散歩する犬を見てばかりだから、こういう所に行くと「犬は走ると速い」という超基本を分からせられる。人間の世界に合わせてくれてありがとう、なんて慈愛に満ちた動物なんだと感謝した。帰りに明治神宮の中を軽く散歩した。結構へとへとだったんだけれど、一緒にいた二人はとても元気で、やっぱり体力付けなきゃと反省しながら自宅に帰る。
11.5(火)最高気温20度 曇り時々晴れ
仕事。煮詰まってきたので作業をファミレスでしようと移動したけれど、肝心のものを忘れてきてああっとなる。結局美味しいランチを食べただけの人となった。長居するつもりでデザートを少し豪華に柿のミニパフェに変更したのに、そそくさと帰ることとなり、しょんぼりする。脂質を沢山摂ったので、夜ご飯はあっさり質素なものにしようと決めた。
11.6(水)最高気温17度 くもり
朝ごはんにベーグルと梨。昨夜実家から梨と芋三種(里芋、サツマイモ、じゃがいも)が届いたのでさっそく剥いた。梨は変わらずみずみずしくて最高に美味しい。果物で一番おいしいと思う。コロナに罹患したとき食べたかったけれど、嗅覚がなかったから「今、この果物をベストな状況で食べることが出来ない」と思って色々我慢したというエピソードをここに書いておきます。コロナ、本当に最悪だった。まだ痰も残っている。
仕事の合間に『ケアの倫理』を読み終える。月並みな感想だけれど、政治に集約されない「ケア」について考える。『もうひとつの声で』の引用がしょっちゅうされているが、未読だ。キャロル・ギリガンはなんだかんだまだ読んでないから、これを機会に読むと決めて図書館で予約した。
先週の日記で実家に帰省した時のことを書いた。あの帰省は昨年もやった「両親が旅行に行ったときの祖父母の見守り」だ。母が潰れないようにやっていることで、正直ケアにほとんど参加していない父のことはどうでもいい。あくまで、母のためだ。本当は恥ずかしいと思うべきことなのかもしれないけれど、この帰省は小遣いがもらえるからやっていることでもある。母の愚痴を聞いている、と言ったら友達に「それって結構大変じゃない?」と言われた。その時即座に「正直小遣いがもらえるからやっている」と返した。それが本音で、そういう対価を本来みんながもらえるべきだと考えているところがある。でもこれはきっと「冷たい、利己的なちゃっかり娘」という風に聞く人によってはなるのだろう。けれど、そう思わないと精神のバランスが取れない。その対価が無くなった時にことは、まだ考えたくないと切り分けている。
夕方、アメリカ大統領選の速報が出て、トランプにほぼ決まった。第三次世界大戦がはじまるのではないかとざわつく。「移民がペットを食べている」と発言し、前回の選挙結果を受けて議会を襲撃したような人が当選した。都知事選の時のことを思い出し、日本は絶望の先を行っていると、嫌なことを考えボイチャをして、みんなでワイワイ話した。ああ、もうこういうことしないとやってられないよマジで。
11.7(木)最高気温17度 晴れ
洗濯日和。冬のシーツを干した。ブランケットも一応陽にあてる。夕方医者に行かねばならず、なんとなく落ち着かない。遅い時間に用事があるというのが苦手なんだよね。仕事をして、おやつの時間に出発した。図書館に本を返して借りる。
待合室で『「つながり」の精神病理』を読んでみた。結構ぎくりとする。筆者は精神医療と向き合ってきた医者だけれど、人生論に似たところもある。私はもうずっと長い間、親との、特に父親との関係に悩んできたけれど、父はこういうものを読んだらどう思うのだろうか。そもそも「自分は子どもに酷いことをした覚えがない」というような人だから、何もわからないのかもしれない。順番が来て、医者との面談でも「父に期待したくないのに、期待してしまう。そもそも内省する力がない人とはどう接していけばいいのか」という話をして終わった。自律神経がぼろぼろなので、今回はいつもの不眠の薬と一緒に漢方も出してもらった。この不眠もADHDのせいなのかもしれないけれど、まだちゃんと向き合っていない。
スーパーで牡蠣が少しお安く売られていて、大喜びで手に取った。帰って牡蠣雑炊をつくることにする。お母さんが送ってくれた梨も剥こうかな。
11.8(金)最高気温16度 晴れ
空気が澄んでいるけれど、当然すごく寒い。家を出たのはいいものの、寒すぎてまた戻り、赤いマフラーを襟もとに挿した。このマフラーもなんだかんだもう6年くらい使っている。映画『ナルニア国物語:第一章ライオンと魔女』をまだ、姉と暮らしているころテレビで観ていたら、姉が画面を見て「わあ!このお兄さんはだかんぼうなのに、マフラーしてる!ってセリフあった?」と言ってたのをこのマフラーをするたびに思い出してちょっと困る。そのとき画面では、ナルニア国に迷い込んだ子供が鹿のお兄さんと対面する様子が映っていた。すいません、どうでもいいですよねこんなこと。姉はもう絶対このことは覚えてないと思います。
「鹿のお兄さんイメージコーデ」で、『ロボット・ドリームズ』を観た。すごく良かった。80年代のニューヨークが舞台で、孤独を抱える(二足歩行の)犬が、ある夜テレビ通販で注文したロボットを家に迎え入れる。2人はとても仲良くなり、ローラースケートを履いて踊ったりするけれど、ある日行った先の海でロボットは錆びついたのか何かの故障でか動かなくなってしまう。犬は急いで自宅に帰り、修理の道具を持って海に戻るけれど、海開きが終わってしまい、2人は離れ離れになってしまう、という話。
アース・ウィンド・アンド・ファイヤーの『セプテンバー』がテーマ曲で何回か流れるこの作品はセリフが無く、そのおかげでどこの話ともとれる。それこそ80年代にメグ・ライアンとトム・ハンクス、もしくはヒュー・グラントで見たようなラブストーリーとも読めるし、仲のいい2人の別れの話とも読める。ジェンダーアイデンティティが固定されていないのもいい。セリフなしでここまで魅せてくれる表現力にすっかりやられた。みなさんにおすすめします。
11.9(土)最高気温17度 晴れ
仕事。その後に友達とランチの予定があったので乗り切れた。カレー屋に着くと電話で仕事の対応をしている友達と目が合う。メニューを指さしで「これを頼んで欲しい」と指示され、彼はチキン、私はフィッシュにした。まだ電話中なのに届いてしまったので、1人でさっさと食べ始める。待つのもいいけれど、こういう時は先に食べるのがいい気がして。電話が終わって「おつかれさまです」と声をかけて近況報告。ここのスリランカカレーはいつも1人で食べていたので、誰かといると変な感じ。最近新潟にいつ帰った、選挙はどうだった、『ナミビアの砂漠』は最高だった、とか色々話した。この人とももう8年とかそれくらいの付き合いになる。こういう人間関係を大人になって築けたということは、自分の財だし、もしかしたら「東京ならでは」のことなのかもしれない。
お茶も飲もうと、以前から気になっていた喫茶店に付き合ってもらう。「カウンターしか空いてなくて」と言われて並んで座った。実は私は二人ならカウンターの方が好きなんだ。そっちの方が声がちゃんと聞こえておしゃべりにはいい。すぐ『ナミビアの砂漠』のカナみたいに耳をそばだててしまう癖があるのだけれど、それもなくいい日だった。
11.10(日)最高気温16度 晴れのち小雨
なんか眠りが浅かった。女友達と一緒に昼寝をする夢を見て、あるはずない夢に戸惑い、何度も起きてしまう。納豆ご飯の朝ご飯を食べて、出かける準備をした。友達と待ち合わせて東大で『共鳴するインティファーダ ―パレスチナ解放のための声と音―』というイベントに行く約束をしている。
お昼を食べて本郷キャンパスへ。駒場キャンパスは行ったことあるけれど、本郷は初めて。歴史ある建物の雰囲気に圧倒される。自分の行っていた大学とあまりにも違って面食らった。着いたら七尾旅人がリハをやってる。「ギターの音、もっとあげられるでしょ」と言いながら。
背が高いので隅っこで見ようと思っていたら、七尾旅人が「あの、もうすぐ始まるので、もう少し前の方に来てください。これだけ人が集まったということが学生の力にもなると思うし。パレスチナでは毎日子供が殺されてるのに、これだよ。もっと人がいると思ったのに。東大ですよ。自分は中卒だから」という旨のことを怒りながらしゃべっていて非常に好感を持つ。前に移動して、すごくいい場所でステートメントのスピーチを聞いた。その後演奏が始まって、合間合間に「イラク戦争以降、戦争のやり方が変わった」という内容の話をされるのを聞いていく。先月『帰還兵はなぜ自殺するのか』というPTSDに関する本を読んだのだけれど、どんな殺し方であっても罪悪感はあるはずで、それをAIにやらせることで「減らしている」というのが、今イスラエル兵がやっていることで、それをイラク戦争で学んだアメリカが教えたことなのかな、と想像したりした。
ずっと同じところで人の話を聞くのが苦手なので、1人で東大の中を探検した。文学部の看板を見て思わずパチリ。探検のあと、また友達と合流して外に軽食をつまみに行った、なんて東京らしい日。