カンミ読書(3.23-3.30)
家父長制反対!軍事化反対!性暴力反対!私のからだは私のもの!
2026.3.23(月)最高気温17度 曇りのち晴れ
今日は待ちに待った「脱家父長制すごろく」作りの日。もしかしたらこのエッセイではこのすごろくに触れるのは初めてかもしれないので、簡単に触れておく。「脱家父長制すごろく」とは何なのか。
元は2月に新婦人中央本部に遊びに行ったときのこと。そこで「さよなら原発集会の時にブースを出すが、何か参加できるイベントは無いか」とのことなので、AIに聞いてみたら「SDGSすごろくはどうか」という案を出された。私たちはおしゃべりしながらすごろくの駒や、ECOにゃんという、その場で考えたキャラクターの寸劇を想像し、大いに盛り上がった。今も変わらないが、開票速報後、日本が自民党で真っ赤に染まった絵のショックが酷くて、もうECOにゃんの話をするしかなかったという。肉球にeとo、お腹にはcのマーク、語尾は「にゃん」。アクティビストで、時々「搾取だにゃん~~」といいながら猫カフェでバイトをしている。涙もろく、当事者の話を聞いて涙を流したりしている。これがわたしたちのECOにゃんです。キャラクター化のお話、お待ちしています!(ちなみにエコニャンは既に存在し、しかも新潟のゆるキャラだった。全く周知されてません)
わたしはECOにゃんとすごろくに取り憑かれ、ぼんやりと叶わなかったすごろくのことばかり考えていて、そこで行きついたのが「脱家父長制すごろくをみんなで作って、溜飲を下げ、周知に努める」というもの。マストドンで「作りませんか」と呼び掛けた結果、5人で作ることになった。今朝1人が体調不良で行けないと連絡が来て、結局4人だったけれど。
早いけれど、30分前に会場に着いて、使用許可証を書いた。館長の人に「作るんです!」と散々言っていたから「今日ですよね!」と言われて嬉しい。そうそう今日なんです。「はさみとか、ご入用でしたら言ってください。いっぱい喋ってもいいから」とも。応援されていることが嬉しくて、跳ねる。
次々とメンバーが来てくれて、グラウンドルールを読んでくれたか、ということの確認と「何で今日この場に来たのか、+一言」の自己紹介をしてもらった。テーブルの上にはおやつがたくさん。かりんとうと、ハイチュウを噛み、懐かしのしょっぱ菓子をばりりとやりながら、すごろく作りは盛り上がる。実際すごろく作りというか、一種のセルフケアというか、当事者会みたいな感じだった。「家父長制により、傷ついて迷惑をこうむっている人たちが、現在地を確かめる会」なんだと思う。女性でも女性差別に気付いていない人もいるし、そのままでいさせようとする人たちもいる。「(マイノリティもマジョリティも)被害者であることには変わらず、それをまずは確かめないといけない」という旨のことを言った人がいて、「本当にそうだね」とみんなで言った。
結局私たちは4時間(!)かけてすごろく作りを終えて、みんなで見せあった。自分史のものもあれば、社会情勢と合わせたものもある。本当にセルフケアだった。ご飯に行くメンバーと帰るメンバーに分かれ、韓国ルーツと思わしき人がやっているお店で、サムギョプサルを食べ、またしてもたっぷり喋った。沢山笑ったし、やりきれない話もたくさんした。本当に楽しい、夢のような一日だったけれど、すごろくがあるから、夢じゃないって分かる。
3.24(火)最高気温18度 晴れ
天気もいいし、昨日着ていたスエット、スカートを一瞬外に干す。もうずっと部屋干しなんてやってられない。
『ルポ沖縄 国家の暴力 米軍新基地建設と「高江165日」の真実』を読み終えた。今現在日本で起きていることは沖縄ですでに起きている。鳩山由紀夫が基地建設を本土にしようとしたことなど、あったあったという感じ。原発問題と同じだ。沖縄はずっと反対しているのに、本土に反対されて、基地は結局沖縄になった。もうずっとされている差別、そして、どんな声を上げてもそれは止まらないという事実だった。
スーパーに行って食材を買う。プラスチック製品はいつまでもつのか、薬はいつまでもつのか、不安でたまらない。買い置きなんかしたくない。狭い家だ。そんなものできないし、お金もそんなことに払いたくないという気持ちがたつ。当然だ。だってずっと政権にも戦争にも反対しているんだよ。
3.25(水)最高気温14度 雨
外を何度見ても雨。デモに行くので、厚着したほうがいいことは分かっているが、クリーニングから返って来たものは着たくない。結局洗える白いタートルネックに、ストライプのシャツを羽織る。上にはパフテックのダウン。家の中から発掘した遥か昔のコンビニ雨合羽を着れるか試し、何とか平気だった。この雨合羽はサチモスのライブに当時の彼と行った時のもの。ボーカルのヨンスがマイクを両手で持って目を閉じて歌うんだけれど、「よく来たね」と言ったところで「ほんとだよ」とつい言ってしまったことを覚えている。台風が近づいている中でのライブだったので、よく来た人たちの顔を見ておくれよと。物と関連して色々覚えているほうだけれど、この雨合羽にはそういう思い出が付着している。
駅のホームで雨合羽を着用し、友だちと合流した。トイレに一応寄って、「デモに必要なもの」とおやつを渡して。現場に着いたらすでに人が沢山いた。Googleの機能を使い、位置を共有する。今日はできたら合流したい人が3人いた。1人は奇跡的にすぐ会えた。その人を経由して、近くにいた人がSNSで投稿を見ている人だと知る。スピーカーの音が途切れ途切れになる中、頑張ってコールをした。「焼野原より花畑」というものが気に入る。「戦争反対」というだけで「頭の中がお花畑」と揶揄されることが多いけれど、花畑結構じゃないか。そもそもそんなこと言われるのが恐ろしいよ。人を殺すのも殺されるのも嫌だ。何のために税金を払っているんだ。高市の、自民党のせいだと言葉が途切れることなく続く。ばからしい、本当にばからしいよ。
終わった後に友達から手作りのティッシュケースをもらったり、グータッチできたり、とにかく嬉しかった。「初めて来たけれど、人の多さに励まされる」と話していて、24000人の力を思い知る。私達には力があると信じたい2万人が現場に駆け付け、生放送を6万人がそれぞれの場所で見た。
3.26(木)最高気温13度 雨のち曇り
『プロジェクト・ヘイル・メアリー』をIMAXで。太陽のエネルギーが奪われるという危機が起き、このままでは地球は冷却し、人が大量に死ぬ。同じような危機が地球以外の星でも起きると分かっているが、一つだけ11.9光年先にも無事な星が発見される。そこの星にクルーを派遣し、人類と太陽を救う策を取るためにアサインされたのは、トラブルを起こし、学会を追放された中学教師のグレースだった!という話。(並々ならぬ想いがあるのもあるけれど、「まともな『アルマゲドン』」という言葉が頭に浮かぶストーリーだ。)
面白かった。想像力が低く、原作では分からない箇所が沢山あったし、そこでは分からなかったユーモアを映像と音楽の力で盛り上げてくれている。当然だけれど、平凡な人生を送っていたのに「宇宙に行け」と言われてもおじけづくし、逃げたい。そこが一番好きだったな。ウィル・スミスだってそんなに地球を救いたいわけじゃないだろ。
3.27(金)最高気温18度 晴れのち曇り 夜に一時的な雨
『決断するとき』を観に。舞台は1985年のアイルランドの小さな町。石炭商として暮らすビルはクリスマス前のある日に石炭を届けに行った修道院で、1人の少女から「ここから出して欲しい」と懇願される。学校を運営し、地元では権威を持つその修道院は、父親のいない子を宿した女性たちが多く暮らしていた…。という話。
人生で忘れられない一本に『マグダレンの祈り』がある。マグダレン洗濯所という未婚のまま出産した女性、虐待のため妊娠した女性、シングルマザー、貧困のため売春を余儀なくされた女性たちが収容されており、寒くても薄着であり、冷たい水で経血のついたシーツを洗う。「塩水で洗うと汚れが落ちるの」というセリフが今でも目に焼き付いていて、事あるごとにこの映画を思い出しているが、その修道院に出入りする男性目線で描いた『決断するとき』は素晴らしかった。主人公のセリフも最小限であり、視線と演技で見せていく。それしか語る術がなかった、当時の「男性らしさ」にもつながるようなもので素晴らしかった。クリスマスが近づく華やかさと対照的に、物語の終盤になればなるほどセリフは少なく、表情が硬化していく印象も受ける。上映館数が少ないので、レンタルに来たら是非観て欲しい。(歴史のの恥部であるマグダレン修道院については、この記事もおすすめ)
途中でパンを買い、食べながら歩き、電車に乗った。あまりにも美味しく、この後友達と待ち合わせで、夜ご飯を食べる予定なのに、夢中で食べてしまう。子どもか。そして案の定カレーを食べたら、本当にお腹がパンパンで困った。
『私のからだデモ』の現場に着いて早々、「非戦」を持つことを頼まれる。なんて名誉な役。田仲さんもやって来て、3人でワアワアやる。「非戦持ってくれる人いませんか!」と呼びかけると人が集まり、みんなで人力で持ち上げる。本当にかわいい「非戦」。(手持ちでいい写真が無かったため、山姥さんがウィメンズマーチの時に上げたものをお借りしました)
性暴力の被害者のスピーチがあり、ベトナム人の孤立出産の支援をしている人、わたしの体は母体じゃない訴訟の原告、などスピーチが続いた。「誰か話したい人いませんか」と高井さんが呼びかけ、誰もいないので「話したいです!」と「非戦」を他の人にバトンタッチして、「脱家父長制すごろく」を片手にすごろくの説明と、進むコマがあまりにも少ないこと、自身の体験を話しているうちに涙があふれてきて困った。そして「わたしは新潟の出身で、新潟には柏崎刈羽原発があります」と続ける。「メルトダウンしたときに地元の人が避難する放射能陽圧施設は数が足りておらず、地元の人が入れるものではない。そこでどのような命の選別が行われるのか、きっと男性と妊娠可能な女性が優先され、障害を持つ人は排除されるのではないか」ということを話したら涙が止まらなかった。
終わった後鼻をかんでいたら、「すごろくを見せて欲しくて」と言ってくれた人がいて、写真も撮ってくれた。そのことにすごく救われたので、この場でも感謝を述べたい。本当にありがとう。
3.29(土)曇りのち小雨
休出。とにかく疲れた。帰りにとり天付きのうどんを食べる。
家で一休みし、軽い昼寝を試みるが失敗し、少し遅れるけれど入管法改悪反対デモに行くことに決めた。新宿駅東南口でも「平和フェス」というイベントが開催されていて、「高市辞めろ」コールがされているので階段を駆け上がりながら共にコールする。まだまだ体力あるな。
南口は過去最高に沢山いて、ペンライトも煌めいていてテンションが上がる。「おつかれさまです」と言いながら列にジョインしたら「あそこにプラカードがあって」と声もかけてもらえた。「持って来てます!」と自分のものを見せると「あっ、知らなくて、すみません」と言われてしまった。「いやいやいや!そういうつもりじゃなくって」と手を振る。いつもは自分も積極的に声掛けをするようにしていて、当然だけれど自分が居なければ、それを誰かがやってくれている。理想の形だなと思った。
3.30(日)最高気温20度 くもり
長距離移動のため電車に乗っていたら、隣に人が移動してきてAVを観ていた。なにこれ、どうしたらいいのと思いながら、何とか撮影を試みた。うまくできない。iphoneなので、起動音が鳴る。この場で逆上され、殴られたりしたらどうしようと思いながら、スカスカの車内を這うような思いで移動し、向かいに座った。全身を、顔が分かるように撮らないと意味がないかもしれない。降りる時にも後をつけられないように、私が後ろにつかないと意味がない。エスカレーターを上り、改札を出て足早に乗り換える。途中で待ち合わせ相手にLINEをし、震えた。
駅について待っている間も、立っていることが困難で、地べたに座り込むか悩んだけれど、そこでまた厄介が起きても困ると思い、這うようにドラッグストアへ。店内の椅子に座らせてもらいながらべそをかく。怖かった。



