カンミ読書(4.6-4.12)
できるうちに、できることをやる。信念があっても、やっぱり虚しいよ。
2026.4.6(月)最高気温23度 晴れ
通院日。「寝れなくて困っている」と言うと、「どうしたの」と言われ、今の情勢に鬱々としており、しかも為政者がそれを解決しようとしていないことにもうんざりとしている。こんなことに意味があるのかと思いながら、生理用品とかを備蓄している。それでも個人ではできることに限界がある。などなど話した。「不安な人は、もう買うしかないんだと思うんですよね」と言った後に「私は電車でたまに座るんですけれど、そうしておけば、誰か必要な人が来た時に、自分が譲ることが出来る。カンミさんはそれで商売をしようとかそういうことを思う人ではないでしょう」と言われて「自分はそこまで自分を信じていない」と言ったけれど笑われた。そういえばと思い「前回の診察の時に、お金を使ってしまうのが物ではなく体験である、ということに関して安心したような印象があったのですが、なんでですか!」と聞いたら(手短にしようと思い、つい荒い口調になった)、「自分の中に体験のほうが、何物にも代えがたいという感覚があるから…?」とあっさり言われ終わった。
薬を受け取り、イチゴを買って帰った。来年は食べられるのだろうか。通年、物を作るためにハウス栽培には冷暖房が必須だ。不安しか満ちていない。
4.7(火)最高気温17度 晴のちくもり(強い風)
刹那的な気持ちにしかならない。夕方行きたいイベントがあり、新宿へ行ったけれど、その時の自分の態度にこれを書いている今は反省もある。
4.8(水)最高気温17度 晴れ
友だちと待ち合わせ、日比谷へ。どうせ日比谷へ行くなら、このパンを買いたいと言ったら友達もついてきた。トリュフバターの塩フランスパン、ルバーブのデニッシュ、サンドイッチにしようと注文したら、私のものだと思っていたルバーブは他の誰かのものだった。お店の人にも謝られ、ラムレーズンの入ったパンにする。会計時に再度謝られ、「また来ます」と言ったけれど、その「また」はあるんだろうか。
しょっちゅうこういう不安が付きまとい、厄介だ。しかもそれは自分のせいではないし、個人ではどうしようもないこと。何度もしつこく言うが、政治のせいだ。ばかばかしいとしか言いようがない。パワーゲーム、見栄で日常がすでに破壊されている。過去に誰かが「勝ちたい人のせいで、生きたい人が殺されていく」といったようなことを言ったけれど、とっくにそれは起きていたんだよなと思わされる。
シャンテとTOHOシネマズの入っているビルの間にある、『ウィキッド 永遠の約束』の販促スペースである、花のアーチでみんなが写真を撮る。そこのすぐそばのベンチで一緒にパンを齧った。「絶対お腹すくよね」と、2つも食べた。「夜は炭水化物を控えているのに」と言ったら、「えらい!私なんて昨日次郎系ラーメン食べましたよ」と言われる。
今日はこの後平和憲法を守るための集会がある。警察が駅を、道を封鎖する可能性がある(実際過去にされていて、私たちは嘘のルートを教えられたり、横断歩道を渡れなくさせられている)という内容のポストをいくつか見たので、日比谷から歩いていくことにした。途中の駅でフラッグを持っている人に会い、一緒に向かった。もうこんなことしたくないと思いながら。今公開中の映画、『プロジェクト・ヘイル・メアリー』で「ここにいる人たちの多くが死ぬ」ということを主人公が宣告される場面や、『タイタニック』でローズが避難の時でさえ「等級」を気にする母親に「ボートは足りないのよ!」と怒鳴りつける場面があるが、サンドラ・ヒュラーや、ケイト・ウィンスレッドの顔が何度も何度も目の奥に浮かび、記憶の中の映像を見ている自分を見ている、という変な感覚すらあった。これは離人感なのか?もうあまり分からない。
現場で運よく友達2人と合流できて、「改憲反対」「戦争反対」「自民と維新は憲法触るな」とコールをした。あまりにも刹那的だ。途中で後ろの方から、またしても知り合いがやって来て「よくここまでたどり着けたね」と言ったら「もう何回も警察に羽交い絞めにされて、それを突破してきた」と話していた。警察はもともと私たちのいる歩道も3分の1くらいにし、参加者をそこに押し込めた。けれど徐々にコーンは人の圧に耐えられず、下に転がり、かえって邪魔だった。警官に「これ転ぶから、返す」と拾って渡そうかと思ったけれど、めんどくさかった。彼らは結局、私達を守らず、危険を作っている。だってそもそもここは公道だ。私達には集まる権利がある。権利侵害をしているのは警察の方だし、そんなに数を動員できるなら、受験の日に痴漢防止のために各駅に警官を配置して欲しい。私服ではなく、制服警官を駅で見たということは充分抑止力になると思う。
4.9(木)最高気温21度 晴れ
夜学舎の太田さんと待ち合わせ。店の前のベンチで現代思想を読んでいたら「カンミさん?」と、声と文章しか知らない人から呼ばれた。水彩画のような色が沢山ある服に赤いリュック姿。お店の中に入って、それぞれジェラートと紅茶を頼んだ。なんと紅茶は鉄瓶に入っている。
台湾に移住する太田さんは、本を処分しているという。なので「荷物になるので申し訳ないが、本を1冊持ってきて欲しい」と頼んでいた。それなのに、気前よく3冊もくれた。1冊は自分が出したzineだけれど、その他に2冊。お菓子もくれた。
私は「台湾に行く人に、餞別とはいえ、何をあげたらいいか分からない」という理由で『愛と家事』を持って来ていたので、サインを入れてもらった。ネットで会った人に、本名でサインをしてもらうのが少し恥ずかしかったけれど、「宝物」という言葉が似つかわしい気もする。太田さんは「神楽坂で」という場所と日付も入れてくれたので、思い出の証拠ができた。私たちはふわふわの驚くほどおいしいジェラートを食べて、沢山おしゃべりして、その後にタイ料理も食べた。太田さんのリクエストで、「花粉症なので、ハーブとか刺激物が欲しい」そう。私はまだ花粉症の新人なので、手探りのことを教えてもらった。
「応援してるから」と言われたことを当分覚えていたい。彼女は私の日記エッセイの読者で、「何か大変そうだね」と言われた。それもよく言われるけれど、私は自分が大変か否か分からない。矮小化するくせなのかもしれないけれど、「わたしよりも大変な人は他にいる」という気持ちが先に立つ。「応援しているから」という言葉は、そんな障害も無く、しみ込んだ。「味方だから」みたいに、自分を許してくれる人が居るような気持になる。きっと沢山いるんだろうけれど。
ここ数日、「出せるうちに何か形になるものを」と思っていたけれど、本当に早くしなければいけないなという気持ちでいる。
4.10(金)最高気温19度 曇りのち雨
昨日「お姫様みたい」と言われたフリルとレースのブラウスを洗濯。「ドライクリーニング」表記だけれど、そんなのやってられないと、手洗いして洗濯機で脱水している。形を整えて部屋干し。
図書館から本が届いていると連絡が来ていたけれど、結局ずっと自宅にいた。スーパーも、薬局も、どこにも行かず、だらだらと寝ていた。なぜなら生理2日目だから。鎮痛剤を飲むと、痛みは無くなるが便秘気味になる。
4.11(土)最高気温27度 晴れ
念入りに日焼け止めを塗り、外出。もう5年くらい着ているカーディガンにデニム。本当は白のパンツを穿きたかったけれど、3日目だから念のためやめる。駅でトイレに行き、股に挟んでいたシンクロフィットが赤く染まっていたのを確認し、タンポンに変えた。タンポンは連続使用が推奨されず、一度使ったら膣を休ませないといけないらしい。なのでここ数か月はシンクロフィットとの併用にしている。それにしても本当に面倒。
モスバーガーを外で食べ、シャボン玉をするピクニックをした。とにかく天気が良くて、背中がじりじりとし、手の届かないところまで何とかするのは無理だと再確認。
現代思想のフェミニズムの号を電車の中で読み終えたことを一応記しておく。
4.12(日)最高気温23度 くもり
図書館へ返却。『切り裂きジャックに殺されたのは誰か 5人の女性たちの語られざる人生』、『「黒い雨」訴訟』などなど、当たりが多かった気がする。。この2冊は特におすすめ。マイノリティはいつも「テキトー」に扱われるということが共通している。
出発したところで最悪のLINEがきて、あまりにもむしゃくしゃして、駅ビルの中でおこわを買った。お昼を食べたばかりなのに、なんてことだ。おこわを下げたまま、口座にお金を預けにも行く。むしゃくしゃを物で解決できるうちはまだいいんだよな、とかこれから確実にめちゃくちゃになる数か月後のことを想像する。当然どんよりとした。周りにいる人たちはみんな楽しそうに笑っているのに。
備蓄として、缶詰を祈るような気持で1つ買う。備蓄というのは、国家を信じていないということの証明だ。自己責任論の強化の結果が今で、自分の家の一角に備蓄があるということは、ストレス以外の何物でもない。どうしたらいいのかもう分からず、ただ金を払う。



