カンミ読書(5.25-5.31)
今の日本で行われていることは、「密室政治」だ
2026.5.25(月)最高気温27度 晴れ
だいぶ早いけれど目的地に着いて、チャイムを押したら「はーい!!」との声。1人で鍵を開けられるようになったまーちゃんが、ばっちりと。顔が日焼けして、ほんのり赤茶だ。虫にさされたようで、腕にはムヒパッチがいくつか貼ってあった。奥には姉の義父も見える。二階に上がったら義母もいた。「よろしくお願いします」と言われて「大丈夫です!」と力強い返事。「もし、家に飽きたときのために」と、鍵も借りた。
まーちゃんは本日代休で、本当なら義兄が休みを取るはずだったようだけれど、できないとのことで急遽シッターを頼まれた。ガチの2人で過ごすのは久しぶりで緊張する。まーちゃんに「今日は何をしますかっ」と勢いよく聞いたら「ひみつきちをつくりたい」とのこと。「宿題があるはずなんだけれど、どこにあるか知ってる?」と聞いたら「これだと思う」と教えてくれたけれど、テキストだった。「プリントじゃなくて?」と聞いたら「これ」だと言う。姉の話ではプリントで、場所はまーちゃんが知っているとのことだったけれど、本当にこれ?ホワイトボードに指示を書いておいたと言われたけれど、真っ白だった。「うーん、ちょっと分かんないから、お姉ちゃんにLINEしてみる。先に新潟のばあばへのお誕生日カード書かない?」と提案する。母が来月誕生日なので、そこに絵とメッセージを送ろうと思って。
まーちゃんは「かわいいおはなのをもっている」と下に降りていき、「ばあば」からお花の便せんを借りてきた。私から見たら、古臭くシックなものだけれど、まーちゃんにとってはこれがかわいいのか。「おたんじょうびおめでとう」と勢いよく書いた後、「なにをかいたらいいかわからない」というので「ゴールデンウィークに遊びに行ってどうだった?何がおいしかったとか覚えてる?」と聞いたら「なんだっけ…あの…みどりとかちゃいろがあって」と話していくので、推理して「わらび」だと突き止めた。まーちゃんはわらびが好きだと知る。わらびの感想とお礼を書き、果物たっぷりのケーキの絵も描いてくれた。キウイといちごが同じケーキに入っている。
姉から連絡が無いので、先に要望通りに秘密基地を作ることになる。大きいタオルを階段のところにのれんのように貼り付け、一階からは見えないようにした。まーちゃんは「おもてなし」用のカップを持っていて、そこに買っておいたカフェラテを氷たっぷりで入れてくれる。自分の分はナタデココ入りの乳酸菌飲料。それを秘密基地で飲もうということらしい。お皿にグミも5粒載せてもっていく。「すきなものでいっぱいにしないと」と言うので「じゃあ、ぬいぐるみも貸して」と、ふわふわの茶色いクマのポーチ、きりんのハンドパペットも借りた。
タブレットでゲームをするというので、友だちから借りたカーヴァーを読んだ。六花亭の包装紙でカバーがかけてあり「ぎょうじゃにんにく」とまーちゃんが声に出して読む。シール交換もしたいと言うのでシールも持って来た。犬のシールが気に入ったらしく、いっぱい貰われる。白い犬が仲良く遊んでいるイラストを「かんみちゃんとまーちゃんなの」と言ってくれて泣きそうになった。そうしているうちに姉からLINEがきて、宿題の場所が分かったので、まーちゃんに「3時半になったら上に行って、宿題をやろう。それでまだ時間があったら、また秘密基地は?」と提案する。
まーちゃんのプリントは当然のように英語があり、一緒に英語で話して歌を歌った。「Great!」「That’s right」と言ったら何を言っているか分からないようでキョトンとする。はなまるの脇に「Great」と書いたら感心して見ていた。姉に渡す申し送りの紙を書いて、また秘密基地へ。シールを再び沢山奪われた。
私のパンツに貼ってあった「NO WAR」パッチを指して「なにがかいてあるの」と聞くので、「ノーウォー、戦争反対って意味だよ。亡くなった大ばあば、戦争体験者でしょ。新潟の大ばあばと大じいじも知ってるよね」と言ったら「しってる、わたしもはんたい」と言われた。「かんみちゃんはせんそうしってる?」と続けるので「かんみちゃんは幸運なことに、その頃はまだ生まれてないんだよね。でも20代のときにイラク戦争があったから、テレビでは観てたんだよ」と言った。そうすると「なんだっけ、さんてんいち?」と言うので「さんてんいちいち、ね。あれは地震だから、戦争じゃないよ」と教える。保育園の先生が昔3.11の話をしてくれたとのこと。「戦争はね、表面的にはいいものとわるいものが闘うってことになってるんだけれど、喧嘩なんてしない方がいいと思わない?お話すればいいのにね」と言ったら「そうおもう」とのこと。
この流れで将来の夢も聞いた。「てつがくしゃか、けんちくか、だいく、げいじゅつか、もでるになるから!」と力強く宣言される。子供のころ、そんなにたくさん選択肢が無かったし、親の顔色を伺っていたことを思い出す。これが豊かさじゃなくてなんなんだ。
姉が帰宅すると、まーちゃんは私が帰ると分かったようで甘えてきた。「かえらないで」と足にしがみついた。「このまえ、とまりにくるっていったでしょ」と訴えてくる。「まーちゃんは予定を教えて欲しがっている」と姉に笑いながら言われたので「じゃあ、夏休みにしようかな」と話したら納得したようだった。お見送りされて「ばいばい」とやったけれど、途中までついてくる。「危ないから、ここまでね。あのお家のところまで行くまで、見てるから」と言ったら後ろ歩きで「ばいばい」と何度も言っていた。
5.26(火)最高気温27度 晴れ
早朝から仕事。今日は余裕があるぞとのんびりしていたら映画に遅刻しそうになる。スイカ塩飴、プラカードをリュックにインし、支度をして家を出たが、道中水筒を忘れたことに気付いた。買おうかどうか悩んだけれど、戻れる距離だし、中にはお気に入りのプーアール茶が冷えている。仕方なく戻り、水色の水筒を拾い上げリュックに入れた。道理で軽いと思ったよ。
第一希望の映画はやめて、『ボタニスト 植物を愛する少年』を観た。新疆北部に暮らす、ウイグルまで5キロという小さい村に暮らすカザフ族の少年、アルシンが主人公。植物が好きで、森で、川で採取した植物たちを自作のノートに貼り、自作の植物図鑑を作っている。叔父が失踪し、都会から逃げ帰ってきたにもかかわらず、その時の話しかしない兄と一緒に羊飼いをして暮らしている。とにかく孤独なのだが、ある日漢民族のメイユーと出会う。という話。詩的だし、美しい映像で癒されたが、とにかく孤独で見ているこちらまで心細くなった。カザフ語が聞けたのがよかったな。
あまりにも不安になり、友だちに「今夜ご飯に行かないか」と急な誘いを入れた。快諾してくれて嬉しい。とりあえず今夜は一人じゃない。
国家情報局設置反対のアクションに参加するため、永田町に移動。すでにたくさんの人がいた。隙間に適当に入り、すいか塩飴をいた人たちに配る。国民のプライバシー、人権を無視するなんて冗談じゃない。近現代というものは「個人」が尊重されるものだ。それが壊される。スピーチが聞こえにくく、思い思いのコールをする。「廃案!廃案!」「採決するな!」という怒号に近い声が聞こえて、自分も応援団のポーズで叫ぶ。病歴を抜かれたり、思想を統制されてたまるか。『チェチェンへようこそ』を思い出す。弾圧されてたまるか。それでも賛成多数でやられた。こんな国に生きているのか。
「なんでこんな国に生きてるんだよ、と思わせないようにしろよ!」と叫んだ。「賛成した議員はいい加減にしろ」「麻生は辞めろ」「小泉辞めろ」と叫ぶ。自主的な「高市辞めろ」コールは10分以上続いた。リュックをしょって駅に向かう。まだ興奮しているのが分かり、ベンチでお茶を飲んで冷やす。友達にアポを取って良かった。
5.27(水)最高気温28度 晴れ
今日も永田町。国家情報局会議法成立に抗議するため。本当に何をしているんだ。心底嫌になる。お子様ランチの日の丸はどうなるかとかも本当にうんざりしたけれど、これもそう。今いる?要らないよ。結局懸念事項を無視したまま、密室政治で決められていくことに強く抗議する。岸信介(安倍晋三の祖父)がCIAと密接な関係で、お金は自民党にも流れていたと聞いたし、統一協会と同じで、スパイがスパイ以外を取り締まり、思想犯を作ろうとしている。
サービスデーで映画を観たかったけれど、疲れてやめた。
5.28(木)最高気温27度 晴れのち雨
久しぶりにみっちり作業。ここ数日太り気味だったので、3食自炊にする。生理前だからか、お腹が空いてたまらず、ちょいちょいものを食べた日だった。図書館も行けてよかったな。岸信介の退陣に関する記事と資料をいくつか読む。
5.29(金)最高気温31度 晴れ
午前中に映画。初日に行くのは久しぶりで、最高にうれしい。『マテリアリスト 結婚の条件』は好きな俳優、ダコタ・ジョンソンが主演だ。今回も厚めの前髪が最高にかわいい。
ニューヨークの結婚相談所でマッチメーカーとして働くルーシーは、クライアントの要望を叶えるのも、相手を見つけるのも上手く、「天才」と呼ばれ、同僚の信用も厚い。けれど彼女自身は未婚だ。ある日、クライアントの結婚式で、裕福な投資家である、新郎の兄であるハリーからアプローチを受けるが、そこでかつての恋人ジョンと再会する。彼は俳優で、アルバイトを転々とした生活をしており、貧乏が理由で別れた人だった。
マテリアリスト(物質至上主義者)の恋愛はどうなるのか?という話でも面白かった。結局自身は資産であり、そこに投資しないと成果は得られないという話。性暴力の話もあって、結婚もデートも、属性によってはかなり注意を払わないといけないものなぜなら差別構造があるから、という今っぽい話でもある。それにしても相談所で働く人が女性しかいなかった。これって世界共通なの?
帰宅して、作業をした、夕方また水筒にキンキンのお茶を入れ出かける。今日は柏崎刈羽原発再稼働への反対、議事堂前で平和デモがある。昨日きっちり休んだから、だいぶリラックスできたけれど、虚しいし嫌だ。「希望を捨てないように」というけれど、そんなこと、どれだけの人ができる?
このエッセイにも、できる限り書けるものを書いておこうと思うけれど、うまくできない。
5.30(土)最高気温29度 晴れ
MTGで人の話を聞くことができず、大いに反省。ADHDっぽい振る舞いをたくさんし、落ち込んだ。
原宿に移動し、沖縄の米軍基地の性暴力に抗議するアクションに参加。早めに到着し、日陰で少し佇む。背の高い海外の男性と参加者の人たちが話しているのが見え、これは意思疎通ができているのかと思い介入した。
「英語喋れる?」と言われ「話せないとしても、翻訳ソフト使いましょう」と進言し、挨拶して、汗が流れ落ちている彼と軽く挨拶をした。「何をやっているのか聞かれたの」というので、「日本に米軍基地があることは知ってる?そこで兵隊による性暴力がずっと起きている」とツールを使いながら言うと、サングラスで表情は見えないけれど、「自分はカナダ人で、アメリカにはいい感情を持っていない。戦争中にあったのは知っているけれど、今もそうなのか」と言うので、そのまま伝えると、「また4月にもあって」と言うので伝えた。「それは知らんかった。ごめん」と言って彼は去っていった。こういう人が大半なんだと思う。彼らからしたら「そんなにひどい目にあっているのに、なぜまだアメリカと蜜月なのか」という気持ちだろう。そしてきっと高市はトランプにひと言も抗議していない。
プラカードに何も書いていなかったので、今のことを書こうと思い、「米兵からの沖縄への性暴力は今も続いている」と英語で書いた。日本語は他の人が沢山書いているし、もう任せた。
SNSでの相互さん、友だちが来て、おしゃべりしながらスタンディング。「結構見てくれるし、反応くれるね」と話した。インバウンドだったり、海外ルーツの人はみんなこちらに反応をくれる。いぶかしげに見て、首をかしげる人もいるし、こちらに近づいてくる、サムグッドをくれる人もいる。それとは対照的な、日本人の無関心さ。感情を表面に出さない、泡立たせないことに全力を尽くしているような印象だった。そういう「文化」の国に生きている。
5.31(日)最高気温30度 晴れ
『一心同体だった』の読書会。読書会は楽しかったし、いい時間だったけれど、1人になったとたん背中が重い。自分は子供時代のことをよく覚えていないけれど、それは虐められていたからなんだろうな、その記憶を封じ込めていたんだと。「字を書くのが早い」「髪の毛がおかしい」言葉が巡り、スーパーで雑に酢豚とほたるいかを買う。変な組み合わせだけれど、好きなものを食べて、薬を飲んで深く沈んでいく自分をイメージして終わる。



